【ツール選び①】ツール導入を成功させるための心構え

こんにちは!LincWebの水野です。

昨今、個人事業主向けのビジネス自動化ツールが広がりつつあります。ClickFunnels(クリックファネル)やKajabiという名前を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?

特に最近は、オールインワンツールと呼ばれるビジネスプロセスを一通り自動化できるツールが増えています。これらのツールを導入したいと考えている個人事業主のかたも多いのではないかと思います。

そこで本シリーズでは、ツール導入を検討している個人事業主の方むけに、どのような考え方でツールを選択し、導入を進めていくのがよいのか、LincWebの考えをお話します。

【ツール選び】シリーズ記事一覧(全3回)
第1回 ツール導入を成功させるための心構え
第2回 国内ツールと海外ツール、どっちがおすすめ?
第3回 2025年版 個人事業主向け自動化ツール比較

ツールを導入したいという声を聞く半面、ツールは導入したけれど思ったほど効果が出ない、という話もよく聞きます。私たちLincWebも、個人事業主の方をサポートする中で、このような声をたくさん耳にしてきました。これは実は、原因はツールそのものではなく、何を目的にツールを導入するのか、ツール導入に期待することはなにか、といった考え方の部分にあることが多いのです。

そこで第1回は、ツール導入前の心構えとして、自動化する意味は何か、そして、ツールを使った自動化とは具体的に何をすることなのか、といったトピックについてお話をしていきたいと思います。

目次

自動化する意味はなにか?

オールインワンツールを使うと、個人事業に必要となる一連のビジネスプロセスを、Webでオンライン化することで自動化することができます。

具体的には、あなたのサービスを知ってもらうために情報を発信し、WebページやSNSを通じてメールアドレスなどを入手してお客さんにアプローチし、最終的な購入いたるまでの一連の流れを自動化することができるのです。さらに最近では、実際のサービス提供の仕組みとして、動画講座やオンラインサロンを構築できるツールも増えています。

では、ツール導入によりビジネスを自動化すると、何がうれしいのでしょうか?

自動化と聞くと、つい「楽して儲けられるのかも?」と思ってしまいますよね。もちろん、あなた自身の仕事の負荷が軽くなるという意味で、楽になる面があるのはたしかです。しかし、本質的な意味がどこにあるかといえば、より多くのお客さんにサービスを提供できるようになることなんです。

よくある勘違いが、ツールを導入して自動化すれば売上があがる、というものです。しかし、こちらの記事でも触れたように、自動化だけでは「売れないもの」が売れるようにはなりません。ビジネスで一番苦労するのは「売れるもの」を作る作業なんです。自動化は「楽して儲ける」仕組みではなく、この苦労して作った商品やサービスを「より多くの人に届ける」ための仕組みであると言えるでしょう。

この「売れるものを作る作業」すなわち「ビジネス設計」については、また別の記事でお話をしたいと思いますが、「どんな価値を誰にどのように届けるのか」を明確にすることが大切です。また、LincWebでは個人事業主向けのビジネス設計の動画講座も現在鋭意作成中です。

実際問題、自動化を行わずにビジネスや売上の規模を大きくするのには限界があります。人手では対応できるお客さんの数には限界がありますし、忙しすぎると肉体的・精神的にきつくなってしまいます。

しかし、自動化により人手の仕事を減らすことができれば、無理なくビジネスの規模を大きくできるのです。逆に、ビジネスを大きくしたい人にとっては、自動化は避けては通れない道であるとも言えるでしょう。

自動化とは何をすることなのか?

ツールを使った自動化では、基本的にはすべての作業をWebを使ってオンライン化します。これまでビジネスでWebを活用してこなかった方にとっては、オンライン化ってなに?と思うかもしれませんので、ここではビジネスでやらなくてはならない作業を分解していきたいと思います。

以下に、AISASというインターネットの購買行動モデルに基づいて整理した表を用意しました。これはマーケティングで使われるフレームですが、ビジネスの各工程における自動化を考えるうえでも、よい整理軸になります。このように整理をすると、自動化とは具体的に何をすることなのかが見えてくるのではないでしょうか。
※最後のService(サービスを利用する)だけは、私が独断で付け加えたものです。

AISASモデルフェーズ自動化の進め方ツール機能の例
存在を知る
(Attention)
商品やサービスの存在を知ってもらうフェースあなたがまだ知らない潜在顧客に対して、オンラインでアプローチするための仕組みを作ります。Webサイト/LP作成
SNS投稿
興味を持つ
(Interest)
商品やサービスに興味を持っている人にアプローチするフェーズメールアドレスなどを取得し、潜在顧客にオンラインで情報の発信を行います。メルマガ配信
LINE公式からの配信
調べる
(Search)
購入を検討している人に必要な情報提供やアクションを行うフェーズより深く商品やサービスの魅力を知ってもらえる機会をオンラインで提供します。個別メール
個別LINE
個別相談予約
購入する
(Action)
商品やサービスを購入してもらうフェーズ商品やサービスをオンラインで購入できる仕組みを提供します。オンライン決済
領収書自動発行
契約書/電子サイン
共有する
(Share)
紹介の場を提供したり評判の管理を行うフェーズアフィリエイトや口コミを管理できる仕組みを準備します。アフィリエイト
Web評判管理
サービスを利用する
(Service)
サービスを利用するフェーズ
サービス提供をオンラインで完結できる仕組みを提供します。オンライン会議
動画講座
オンラインサロン
各フェーズにおける自動化の進め方

実は一昔前は、これらの各フェーズを自動化するためには複数のサービスを組み合わせる必要があり、コストもかかりとても煩雑でした。しかし、オールインワンツールの登場によって、1つのツールですべてのフェーズを自動化できるようになったのです。これは個人事業主にとっても喜ばしいことですね!

ただし一点、オールインワンツールを導入したからと言って、本当にすべての作業が洗濯機のように全自動でできるわけではないことにも注意しましょう。例えば、メルマガやSNS投稿の文章を書くのはあなたですし、お客さんとの個別相談に対応するのもあなたです。重要なのは、ツールを導入することで、あなたはあなたにしかできないことに集中できるようになるということなのです。

お客さんが来るたびに毎回同じ商品説明を行っているとすれば、それはあなた自身がやる必要は無く、LPや動画に置き換えることができそうですよね。でも、個別相談会でお客さんのニーズや事情を聞いてそれに合わせた提案をしたり、あなたが考えていることをメルマガの文章にするのは、あなたにしかできない仕事なんです。この「あなたにしかできないことに集中する」(そしてそれ以外はできるだけ自動化や外注で対応する)というのは、あなたのビジネスの価値を最大化するのにとても大事な考え方なので、是非覚えておいてください。

そして、必ずしもすべてを一度に自動化する必要もありません。まずはあなたが一番時間を取られているフェーズから、1つ1つ自動化を進めていくのもよいでしょう。

まとめ

本投稿では、ツール導入の前に知っておいてほしいこととして、自動化する意味は何か、そして、自動化とは何をすることなのか、についてお話ししました。ツール導入を進めるうえでは、あなたの現在のビジネスの状況から、何のためにどのプロセスを自動化するのか、そしてこのタイミングで自動化を進めるのが本当によさそうか、改めて整理してみてもよいかもしれません。

では、自動化を進めるとなったら、実際にどんなツールがあり、どんな違いがあるのでしょうか?
次回以降の記事で、国内ツールと海外ツールの違いや、主要ツールの比較などを行っていきます。

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この記事を書いた人

国内大手IT企業に16年間勤務し、研究開発やシステム開発に従事。
2017年にマレーシアに移住し、現地の日系IT企業へ転職。
現在は最高戦略責任者(CSO)として、ビジネス戦略や技術戦略の策定、
プロジェクトマネジメント、システム導入・運用までを幅広く担当。

また、ビジネスを安定して運営するための「仕組み設計」を専門とする「LincWeb」を立ち上げ、個人事業主のビジネス設計や、ツールを活用した業務自動化を支援している。

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